子猫にはかかりやすい病気がいくつかあるのを知っていますか?子猫のかかりやすい病気は事前に把握しておくことである程度対処することが可能です。今回はそんな、子猫の気をつけたい病気と症状をまとめてご紹介したいと思います。
子猫に気をつけたい病気①:子猫の下痢
子猫は体ができあがっていないため、よく下痢をします。結果として、子猫は元気を失ったり、食欲不振になったり、嘔吐したり、口内炎などの症状が現れます。
子猫の下痢の対処方法
このような場合、子猫のウイルスに感染し発症している可能性が高いので、かかりつけの病院に行き、早急に獣医師の診察が必要です。元気で食欲もあるのに下痢をするときは、消化不良や食べすぎが考えられます。猫の消化不良の原因になりやすいのが牛乳です。猫は牛乳に含まれる乳糖を分解できないことが多いので、猫用ミルクをあたえましょう。また、子猫は消化能力の限界を超えて食べすぎることがよくあります。飼い主さんは、キャットフードの袋の表示に従い、猫の体重に応じた適量を個別に食べさせて様子を見ます。
それでも子猫の下痢が治らない場合は、細菌性の下痢や寄生虫が考えられますので、抗生物質などによる治療が必要です。子猫の下痢の原因で代表的なのは、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、病原性大腸菌です。細菌性の下痢の予防はキャットフードの管理をきちんとすることが大切です。ドライフードでも悪くなったものは、細菌が繁殖することがあります。冷暗所で保管し、開封後はなるべく早く食べきるようにしてくださいね。
子猫に気をつけたい病気②:子猫の衰弱症候群
生まれてまもなく死亡する子猫の症状を総称して、子猫衰弱症候群と言います。猫は急激な変化で死にいたるため、治療が成功しないことも少なくありません。その原因は様々ですが、難産の影響(低酸素症や外傷など)、先天的異常、感染症、免疫性の溶血症などが多いようです。
子猫の子猫衰弱症候群の対処方法
体力のない子猫は低体温、低体一重、低血糖などでも死にいたりますから、飼い主がきちんと子猫の環境に配慮しなければなりません。少しでも異変が見られたら、すぐにかかりつけの動物病院に行き、獣医師の診察を受けましょう。
子猫に気をつけたい病気③:子猫の先天的異常
子猫の先天的異常が生じる原因は主に二つです。第一に、猫の近親交配など遺伝が影響しているしている場合です。第二に、妊娠中に投与された薬剤や放射性物質などが猫の胎子に影響している場合です。
子猫の先天的異常の対処方法
交配する際には必ず猫の血統を確認し、妊娠中の猫の健康に配慮することで、ある程度は防止できます。
子猫の先天的異常①:猫の頭蓋骨の奇形
猫の顔や頭部の形成が不完全で母乳を飲むことができず、治療は困難でほとんどが数日で死亡してしまいます。母猫の胎内で猫の汎白血球減少症ウイルスなどに感染することが原因で、小脳の形成不全が生じます。
子猫の先天的異常②:猫の心臓の奇形
猫の心室中核欠損、弁の形成不全など様々な異常としてとらわれますが、障害の程度に応じて、外科手術をすることがあります。
子猫の先天的異常③:猫の鎖肛
猫の鎖肛は、生まれつき肛門の穴がなく、便が出ないことがあります。ある程度体が大きくなれば手術ができることがあります。
子猫の先天的異常④:猫のこうがいれつ
上あごに縦に穴があき、ミルクを飲んでも吐いてしまったり、離乳期に食餌が穴に抜け出たりします。猫の外科手術をしないと衰弱して死んでしまうことがあります。
子猫に気をつけたい病気④:猫の免疫性の溶血症
母猫の初乳に含まれる抗体が子猫の赤血球を破壊する病気のことです。子猫の血液が凝固し、貧血、多臓器不全などの症状があらわれ、死亡します。
猫の免疫性の溶血症の対処方法
父猫と母猫の血液型をあらかじめ検査し、不適切な組み合わせの場合は、子猫が初乳を飲む前に母猫から引き離し、初乳の分泌がなくなるまで人工哺乳で育てます。
子猫に気をつけたい病気⑤:感染症
子猫の行動範囲が広くなると、ウイルス、細菌、寄生虫に感染する機会が増えます。猫のまぶたが目ヤニや涙でくっついてしまった子猫をよく見かけます。猫の細菌やウイルスの感染が原因で、放っておくと失明することもあります。抵抗力のない子猫は、どんなウィルスに感染しても生命に危険が及ぶ場合がありますが、猫汎白血球減少症や猫伝染性腹膜炎には要注意です。
猫の感染症の対処方法
感染症の予防は、清潔な環境での室内飼いと適切な時期のワクチン接種が重要ですが、母猫の母乳やグルーミングを通じて感染することも多いので、妊娠前から母猫の健康状態に配慮することも重要です。妊娠前に、母猫のワクチン接種や検便をすませておきたいものです。
子猫の気をつけたい病気・終わりに
子猫にはいくつか気をつけなければならない病気があります。大切な愛猫のために未然に防げる病気に関しては、対処方法などを実践して愛猫を大切に育ててくださいね。