「癒しの空間」として人気のアクアリウムですが、そんなアクアリウムに必要なアイテムの一つとして「ソイル」が挙げられます。ソイルは水槽内の見栄えをよくしたり、栄養を与えたり、水質を一定に保つなどの重要な役割を果たしてくれます。そんなソイルにも多くの種類があるので、今回はソイルの選び方について詳しく解説するとともに、ソイルのおすすめを人気ランキング形式で10選ご紹介いたします。
ソイルとは?
ソイルとは土をつぶ状に焼いて固めたもので、水草や飼育魚を育てる時に底に敷くことによって水草や飼育魚が育つために必要な栄養分を供給したり、アンモニアや亜硝酸塩などの有害な物質を吸着してくれたり、水質を一定に保つなどの役割を果たしてくれます。
ソイル選びのポイント
ソイル選びで考えるポイントは主に3点です。
●ソイルの種類を選ぶ
●ソイルの粒の大きさを選ぶ
●ソイルのPHを選ぶ
生体により必要な環境はそれぞれ違うので、飼育する生体によってこの3点を合わせて考えて選んでいくことが大切です。
<ソイルの種類>
「栄養系ソイル」と「吸着系ソイル」、「セラミック系ソイル」に分けることができます。
●栄養系ソイル
栄養成分が含まれているソイルで、水槽内に栄養を放出してくれるため、バクテリアが繁殖しやすく、水質が安定します。栄養が豊富なため、コケの発生もしやすく、バクテリアやコケによって水が濁ってしまうこともあります。水を頻繁に交換したり、水流の調整をしたりすることが必要になるので、初心者よりも慣れている人におすすめです。水槽の立ち上げから生体導入までは水質が不安定な時期が続くため、時間は少しかかります。
栄養豊富なので、水草を育てるのに適しています。
●吸着系ソイル
水質を安定させやすいのが吸着系ソイルです。生体に害のある水槽内のアンモニアや亜硝酸塩など、pHを上昇させるミネラルイオンをソイルが吸着し、水質を安定させ、水を濁りにくくしてくれます。初心者の人は底面フィルターと併用すると簡単に水質を安定させることができるのでおすすめです。水槽の立ち上げから生体導入までの時間は早く、即日に導入できる場合もあります。
メダカ、シュリンプなどの飼育に適しています。
●セラミック系ソイル
ソイルの交換の回数を減らしたい人はセラミッックタイプのソイルがおすすめです。
セラミックタイプは無機物を硬く焼き固められているため、型崩れがしにくく一年以上使用することができます。粒の表面に多数の小さな穴が空いてているので、バクテリアが住み着きやすく、水質を浄化する作用があります。しかし、他のソイルに比べると栄養の供給や有害な物質の吸着作用は劣ります。
吸着系と栄養系の両方をとった「ハイブリット型」などもあるので、どちらの要素もしっかり取り入れたい場合はハイブリット型を選ぶのも良いでしょう。
<ソイルの粒の大きさ>
●ノーマルタイプ
粒の大きさがだいたい5mm前後ぐらいと大きいため、通水性がよく、コケの発生を抑えることができます。粒が大きいため、潰れにくいことと、プロホースで底を掃除する際もソイルが吸われにくいため、掃除がしやすいのも利点です。また、底面フィルターと併用して使う場合にも適していいます。価格もパウダータイプに比べると低めとなっています。
●パウダータイプ
粒の大きさが1~2mm程と細かくパウダー状になっているため、水草が抜けにくいという利点から水草を育てる場合によく使用されます。また、小さめの水槽の場合もノーマルタイプよりもソイルの粒が目立ちにくいため、見栄えがよくなるのでおすすめです。
ただ、粒が細かい分、通水性が低いため、パウダータイプだけで使用すると水の循環が悪くなりがちで、コケが生えやすくなってしまいます。底にノーマルタイプのソイルを敷いて、その上にパウダータイプを敷くとコケの発生を抑えることができるのでおすすめです。
<ソイルのpH(ぺーハー)>
pHとは水溶液の性質をあらわすものであり、この数値によって酸性、中性、アルカリ性などを見分けることができます。pH7が中性になり、それを境に数値が小さいほど酸性より、数値が大きいほどアルカリ性よりと考えるとよいでしょう。育てる生命体によって好むpHの数値は変わってきます。ソイルには水槽内のpHを調整する作用があるので、生命体にあったpHの水質が維持できるソイルを選びましょう。
海水魚・プラティ・グッピーはアルカリ性、水草・ビーシュリンプ・エンゼルフィッシュ・テトラ・ディスカス・アピストなどは弱酸性のソイルを選ぶとよいでしょう。
ソイルの交換は定期的に!
ソイルは消耗品です。ソイルの粒が潰れ始めると交換するという人が多いですが、潰れていなくても長期間使用しているとアンモニアなどの有害物質を吸着する効果やミネラルを放出する効果などが薄れてきて、生体や水草に悪影響を与えてしまいます。そうならないためにも粒が潰れたら交換という目安ではなく、半年に1回を目安に交換するようにしましょう。(セラミック系ソイルは粒が潰れてきたら交換)
ソイルのおすすめ人気ランキング15選
ここからはおすすめのソイルを人気ランキング形式で15商品ご紹介していきます。
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:1位
JUN(ジュン) プラチナソイル
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水質浄化機能が高く、透明度の高いクリアな水質を長期間維持することができるのが特徴です。水の立ち上がりを早めて、有害な物質を分解してくれるろ過バクテリアを増殖してくれます。コケの原因となるリン酸や流木の色素もしっかり吸着してくれます。プラチナソイルは国産の天然黒土100%使用しており、pH5.14の弱酸性の軟水の環境を維持してくれ、ビーシュリンプや水草などに最適です。プラチナソイルにはカラーが茶色と黒の2色と、ソイルの粒の大きさはパウダータイプ以外にも更に粒が細かいスーパーパウダータイプ、粒が大きめのノーマルタイプがあり、幅広く使用することができます。
参考価格:税込1,650円(8L)
種類:吸着系ソイル
粒の大きさ:パウダータイプ(約2~3mm)(パウダー、スーパーパウダーもあり)
カラー:ブラック・ブラウン
PH:弱酸性(pH5.14)
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:2位
GEX(ジェックス) 水草一番サンド
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水草を育てるのに必要な硫酸カリやヨウリン酸が配合されている栄養系のソイルです。水草の根がしっかり伸びてくれます。また、バクテリアがよく繁殖して定着しやすくなっているのでクリアな水質を維持することができます。粒も固めなので長く使用することができます。水洗いが不要で水槽に注ぐだけなのが使いやすくて良いですね。
参考価格:税込1,380円(4kg)
種類:栄養系ソイル
粒の大きさ:ノーマルタイプ(約2~4mm)
カラー:ブラック
PH:弱酸性
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:3位
寿工芸 Dr.Soil (ドクターソイル)
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ろ過能力に大変優れており、水質をきれいにするソイルです。「軟焼結製法」という特殊な製法で粒の内部に無数の小さな空間があるソイルのため、ろ過バクテリアのすみかとなり、濾過能力をアップして水質を維持することができます。そのため、大量の水替えや水質の調整などをする必要がなくなるので初心者にもおすすめのソイルです。また、カルシウムやマグネシウム、ナトリウムなどの栄養素が配合されているのもポイントです。水草の育成、熱帯魚やシュリンプの飼育に最適です。
参考価格:税込1,320円(2kg)
種類:吸着系ソイル
粒の大きさ:ノーマルタイプ
カラー:ブラウン
PH:弱酸性(pH6.2~pH6.7)
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:4位
GEX(ジェックス) ピュアソイル ブラック
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ろ過能力の高いソイルで、ソイルの表面に多数の小さな穴が空いた「微細孔」でバクテリアの繁殖が盛んになり、流木のアクや水中の汚れも吸着して除去してくれるので、濁りがないきれいな水を保ち、コケも発生しにくい環境を作ってくれます。天然黒ぼく土を無菌状態で加熱処理をするという特殊な製法で作られているためソイルの粒が潰れにくくなっており、1年程使用可能です。魚はもちろん、水草も根がよく伸びて美しく育ちます。初心者にもおすすめです。
参考価格:税込546円(2kg)
種類:吸着系ソイル
粒の大きさ:2~4mm
カラー:ブラック
PH:中性付近
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:5位
ステラインターナショナル
ステラパーフェクトソイル クレアコンプリート パウダー
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シュリンプの飼育のために作られた、初心者でもシュリンプを簡単に飼育と繁殖ができる多孔質ソイルです。甲殻類の飼育に適しています。添加剤等は使用せずに飼育することができます。ソイルを入れた後、ろ過装置で水を循環させて約24時間後ぐらいにはシュリンプを水中に入れることができます。シュリンプの飼育や繁殖に苦戦している場合や初めてシュリンプを飼育する人におすすめです。
参考価格:税込3,431円(8L)
種類:不明
粒の大きさ:パウダー(ノーマルサイズもあり)
カラー:ダークブラウン
PH:弱酸性
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:6位
マルカン ニッソー カスタムソイル
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水槽内の汚れを吸着・除去する効果がある「吸着タイプ」とソイルに含まれたミネラルを放出して生体の健康を維持する効果がある「栄養タイプ」、どちらのタイプの要素も取り入れたハイブリット系のソイルです。ソイルが無数の穴が空いた多孔質ソイルのため、アンモニアを毒性の低い硝酸塩に変えてくれる「 硝化バクテリア」によい環境を与えてろ過能力を最大限に引き出します。そして、ソイドには粘土鉱物モンモリナイトを主成分とした天然鉱物ベントナイトが配合されていて水中に放出するため、魚は健康を保つことができます。主に水草を育てるのに向いています。
参考価格:税込1,446円(3kg)
種類:ハイブリット系ソイル
粒の大きさ:ノーマルタイプ
カラー:ブラック
PH:弱酸性
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:7位
JUN (ジュン) マスターソイル
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このマイスターソイルの改良版がプラチナソイルですが、改良前のマイスターソイルのほうもまだまだ人気が途絶えません。生体に有害な亜硝酸やアンモニアをイオンの働きによってソイルが吸着してくれます。流木から出る色素も強力に吸収し、透明度の高い水質を長時間維持することができます。
プラチナソイルと同様、カラーが茶色と黒の2色と、ソイルの粒の大きさはパウダータイプ以外にスーパーパウダータイプ、ノーマルタイプがあり、幅広く使用することができます。ディスカス、アルタムエンゼル、アピスト、レッドビーシュリンプの飼育や繁殖、水草の育成に適しています。
参考価格:税込1,322円(3L)
種類:吸着系ソイル
粒の大きさ:ノーマルタイプ 3~5mm(パウダー、スーパーパウダーもあり)
カラー:ブラック・ブラウン
PH:弱酸性6.0
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:8位
Marfied(マーフィード) コントロソイル
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こちらでご紹介している中では価格が一番安いソイルでありながら、強力な吸着力で不純物を吸着し、透明度の高い水質を維持することができます。ろ過バクテリアの繁殖も促し、早く水槽の立ち上げをすることができます。ソイルの粒も固めで崩れにくく、酸素を豊富に含んだ水を行き渡らせる特殊な粒構造になっているので、水草の根本までしっかり酸素を与えてくれるため、水草が密生していてもしっかり育てることができます。弱酸性を好む水草、魚、エビなど幅広い生体に適していています。コスパの良さと広い生体に使用できることから、初心者にはかなりおすすめです。
参考価格:税込1,580円(10L)
種類:吸着系ソイル
粒の大きさ:ノーマルタイプ 3~5mm
カラー:ブラック・ブラウン
PH:弱酸性
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:9位
ADVANCED SOIL(アドバンスソイル) オリジナル
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熱帯魚や水草などオールマイティに使用でき、簡単に飼育・育成ができるように開発されたソイルです。ソイルの粒が重ためで、水中で舞いにくいのでセットしやすく、透き通った水を素早く作ることができます。ソイルに特殊カーボンを配合し、水槽内の有害物質を吸着する効果があります。
アドバンスソイルには「ORIGINAL(オリジナル)」の他に、水草用の「PLANTS(プランツ)」、エビ用の「SHRIMP(シュリンプ)」が展開されており、いずれも天然素材100%のソイルです。
参考価格:税込3,100円(8L)
種類:吸着系ソイル
粒の大きさ:ノーマルタイプ 1~3mm
カラー:ブラック
PH:弱酸性
水洗い不要
ソイルのおすすめ人気ランキング15選:10位
広瀬 超高機能性活性底床材 ブルカミアG
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ほとんどのソイルが弱酸性ですが、こちらは弱アルカリ性のソイルになっており、グッピーやプラティ、海水魚など中性~アルカリ性を好む生体に使用することができます。底面フィルターとの併用で、長期間水替えをしなくても水質を維持できるのもポイントです。
参考価格:税込2,860円(4kg)
種類:吸着系ソイル
粒の大きさ:ノーマルタイプ 1~3mm
カラー:ブラック
PH:弱アルカリ性
まとめ
今回はソイルの選び方について詳しく解説するとともに、ソイルのおすすめを人気ランキング形式で10選ご紹介いたしました。ソイル選びでは主に「ソイルの種類」、「ソイルの粒の大きさ」、「ソイルのpH」の3点を考えてそれぞれの特徴がご自分のアクアリウムに合うかどうかで決めることが大切です。ぜひご参考にしていただき、素敵なアクアリウムライフを楽しんでくださいね。