猫はなぜおでこや体をすりすりと擦りつけてくるのか?実はあなたへの気持ちだけではない!?

by csptl
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猫は大変可愛らしくおでこや体を飼い主の方に「すりすり」とこすりつける動作をすることはありませんか?私の家の猫でも頻繁にこすりつけてくることがあります。今回ご紹介するのは、猫がなぜおでこや体をすりすりとこすりつけるのかについてご紹介したいと思います。

猫のこすりつける動作はマーキングのサイン?

猫は、匂いや相手の匂いを読み取る動作を行います。飼い主さんであれば、猫がすりすりとおでこや尻尾をこすりつけてきた経験があるかと思います。これは単純に大好きという気持ちや愛情を伝える表現だと思われがちですが、実は別の行為をしていることがあります。

猫の体の臭腺の存在

猫は体を擦りつけるとき、自分の匂いをつける意図があります。もう一つ考えられるのは、猫の体に相手の匂いをつける意図が考えられます。なぜこのような行動をするかというと、猫は本能的に匂いを交換したいと考えるからです。

猫は匂いをこすりつけてからいくぶん離れて座り、毛づくろいをすることがありませんか?この猫の行動の意図はつけた匂いを読み取っているのです。

猫はなぜすりすりと飼い主に頭をつけたり体をこすりつけるのか?

猫が挨拶のようにすりすりと近づいてくるのは、主にマーキングを行っていることが考えられます。猫の臭腺は、皮膚に潤いを与える脂を出す皮脂線が変化したものです。強い匂いを出す臭腺の細胞が多く集まる部分を指します。例えば、スカンクやイタチの肛門線は、猫と近い機能を持っていることが認知されているかと思います。肛門線の機能が重要なので詳しく説明したいと思います。

猫の肛門線の存在

一般に猫の肛門線がつくる液体は、肛門の両側に開口する肛門のうという袋に溜まります。この線が作る液体は、肛門の両側に開口する肛門のうという袋に溜まっています。外敵に襲われたりすると、肛門のうの周辺の筋肉が収縮したり緩みます。結果、匂い液体が発射されるのです。この肛門線は、あまり知られていませんが、犬やネコも持っているのです。

猫の臭腺は、いくつかあります。下記は代表的な猫の臭腺です。

  • 猫の臭腺:①尻尾には散在している尾腺
  • 猫の臭腺:②おでこの両側には、こめかみ腺
  • 猫の臭腺:③上唇周辺には、周口腺
  • 猫の臭腺:④下顎には、おとがい腺

これらの臭腺は猫にとって使い方は様々です。例えば、猫の尾腺(しっぽ)、猫の周口腺(上唇周辺)、猫のおとがい腺(したあご)は、狙った物体にマーキングするときに猫は使います。猫のこめかみ腺は、顔見知りの猫同士が頭をこすりつけたりしたときに利用します。他にも、母猫や子猫に行うケースもあります。飼い主に挨拶のように近づき、頭を擦りつけるとき、実のところ猫はマーキングを挨拶と同時に行っているのです。

猫のすりすりとおでこや体のこすりつけには他の意味があるのか?

猫のこすりつけの動作には、性的な意味がある場合が考えられます。猫の性的な行動ゆえに、子供猫にはみられませんが、大人猫ではそのような動作が確認されています。猫の臭腺には、フェロモン分泌腺と考えられるケースがあります。

一般に、フェロモンは臭いで特定の反応を起こす物質のことです。フェロモンは、とりわけ性フェロモンが有名ですが、ネコの肛門線には性フェロモンが含まれていると考えられています。こうした機能は人間を含め、多くの生き物で所有していると言われています。実際に、昔から研究も盛んに行われています。類似している研究を下記に記載しておきます。

 現在までに性フェロモンの役割が解明されている種の多くでは、♀が揮発性の性フェロモンを放出し、♂がその匂いをもとにして♀を探し出します。♀は性フェロモンを放出することにより、同種の♂に対し自らの場所を知らせ、♂の交尾行動を誘導するのです。

引用:http://www1.gifu-u.ac.jp/~entomol/pheromone.htm

猫のこすりつけ行動・マーキングによる臭いのポイント

猫のこすりつけ行動には、マーキングの意味と愛情表現です。そして、猫のこすりつけ行動によるマーキングは、6つのポイントが考えられます。猫はこのいずれかで飼い主さんにこすりつけていませんか?

  1. 猫のこすりつける箇所:こめかみ腺
  2. 猫のこすりつける箇所:周口腺・おとがい腺
  3. 猫のこすりつける箇所:脇腹
  4. 猫のこすりつける箇所:尾腺
  5. 猫のこすりつける箇所:肛門線 肛門の腺から臭いが出ることもあります。
  6. 猫のこすりつける箇所:爪・肉球から臭いが出ることもあります。

猫のこすりつけ:マーキングのサイクルとは

猫はまず自分の臭いをつけ、飼い主さんの臭いを記憶します。そのため、おでこやしっぽにある臭腺をこすりつけ、自分の臭いをつけようとします。他にも、猫の臭いは臭腺ほど臭いが発生するわけではないのですが、脇腹でつけてくることもあります。

猫のこすりつけ:子猫の場合のマーキングとは

子猫の場合だと、少し違います。おでこをつけ会うのは、猫の母子などへのコミュニケーションの一種、挨拶だったりもします。飼い主さんを母猫に見立てて、飛び上がるかのようにおでこをこすりつけようとします。

猫は毛づくろいをこすりつけ行動後にするのはなぜか?

猫にとって毛づくろいは乱れた毛を直す意味だけではありません。猫の体に残った臭い、飼い主さんやその家族など、毛づくろいを通して確認しているのではないかと研究されています。

猫のマーキングのまとめ

猫の擦りつけには、マーキングと愛情表現などのコミュニケーションの意味があります。何気ない猫の頭や体のこすりつけ行動には、いくつかの意味があります。時には、飼い主さんの臭いを記憶していたり、愛情表現していたり、マーキングしていたりなどなど。普段何を考えているのか、掴みにくい猫ですが、こうした愛情表現がわかるとより一層愛おしくなりますよね。猫の一連の行動を注意深く見ていると、猫の新たな発見や気づきを理解できるのではないかと思います。

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