猫が落下する時、高いところから落ちるのと低いところから落ちるのどちらが安全だと思いますか?猫の落下事故は多数報告されていますが、実は猫は高いところから落下するほうが、低いところから落下するよりも安全だということが統計データでわかっています。今回はそんな猫の落下事故に隠された猫の驚きの能力についてご紹介したいと思います。
猫の事故は高層ビルの方が安全なのはなぜか?
猫はマンションや高層ビルの窓やベランダから、猫が落下する事故はしばしば起こります。野生の猫は木登りを好んでするため、猫は高いところが非常に好きな動物です。猫が高いところを好きなのは、抜群の平衡感覚を持っているからです。ところが、時には平衡感覚のスキルを持っていても、足を滑らせることはあるでしょう。猫はいつも閉まっている窓が開いていて、まさかそこが地上から遠く離れた場所だとは知らずに落ちるケースもしばしば発生しています。
猫の事故は高層ビルの方が低層ビルの落下より安全な理由
猫はこうした事故の中で、むしろ低層階あるいは中層階からの落下より、高層階から落下する方が生存率が高いという驚きの報告があります。ハイライスシンドローム(高層ビル落下症候群)と呼ばれるこの症状では、高層階から落下した猫は、まず反転して態勢を整えたあと、体の力を抜き、まるでムササビのように足を広げます。猫はこうして空気抵抗を高め、落下速度を減速させているのです。逆に2階から7階程度の低層階や中層階では落下速度を調整する余裕がないため大きな事故や死亡事故に繋がる可能性がたかくなります。ただし、猫は一階の屋根ぐらいの高さなら、柔らかな体でショックを吸収できるので無事になるケースが多いと言われていいます。
猫の落下事故における注意点
上記のような猫特有の特殊能力がありますが、猫の落下事故は基本的に危険なものです。なぜなら、猫の落下事故の外傷のうち、約14%が落下事故によるものだというデータがあるからです。なぜ猫が怪我をするのかというと、猫は着地時にバランスを崩し額を骨折したり、胸部や足の打撲、骨折などが多い傾向があります。つまり、猫の落下事故におけるスキルは完全なものではないのです。
マンションや自宅などで猫と暮らす場合は、窓を開けたまま出かけないことや、ベランダに猫を出しっぱなしにしないようにすることが大切です。愛猫の事故を未然に防ぐためにもくれぐれもきをつけてくださいね。
猫は何階ならば落ちても安全なのか?
猫が固い地面に着地した場合の生存可能な高さは、18階と言われています。低木の上なら、20階。ひさしや雨やけの上なら28階という報告もあります。
猫の落下方法の流れとメカニズムとは?
猫は落下後器用に着地します。例えば、猫が樹上で取り組み合いになることで背中から落ちたとします。それでも、猫は落下中、途中で宙返りをして足から着地できます。猫の着地の際には、足の裏の肉球と四肢の各部の関節とそれにつく筋肉で衝撃を吸収します。
猫がバランスを取り宙返りできるのは、耳の奥にある三半規管と呼ばれる部分が連動して働く筋肉のおかげだと言われています。猫の落下後、落ちるときに体をひねりおなか側を下にします。猫の尻尾で体を水平に保ち、おなかで風を受けるために空気抵抗が生まれます。猫は体重が軽いので、ある程度の落下速度になると、それ以上は加速しません。
猫の視力は決していいわけではありません。しかし、落下する時は、地面に顔を向けます。このときヒゲが重要な意味を持ちます。なぜなら、障害物を察知できるのと受ける風により速度を感知するからです。猫が落下後、3階から4階くらいから落ちたとしても平気な可能性が高いのはヒゲの機能を上手に使っているからなのです。
猫の高層階と低層階から落ちるのまとめ
猫は高層ビルから落ちても、落下地点が長いため、途中で落下速度を減速する特別なスキルを持っています。
猫が高層階から落下する場合
猫は高層階から落下します。猫は体を反転させて、体勢を回復させます。すると、猫減速の姿勢をとります。猫は足を広げて、空気抵抗を高めます。結果として、猫の柔らかな体で、高さからのショックを吸収します。多くの場合、打撲となる可能性が高いが、命は助かる可能性が高いです。
猫が低層階から落下する場合
猫は体を反転させて、体勢を回復させます。猫が低層階から落下する場合、落下速度が早く、猫は足を広げて空気抵抗する余裕がなくなります。結果として、猫の落下速度を減速する時間がなく、着地の際に大きな怪我をするケースが高いのです。
終わりに
いかがでしたか。猫の落下防止は、飼い主さんのアプローチ次第で発生しにくくなります。例えば、窓を開けたまま出かけないことや、ベランダに猫を出しっぱなしにしないなどです。また、万が一猫が落下してもいいように。マンションの方などは落下防止ネットを利用するアプローチも有効かと思います。愛猫の安全管理も怠らないにしてくださいね。