お出かけや旅行の交通手段の一つとして「飛行機」がありますね。飛行機で移動することで、長距離かつ短時間での移動が可能となり、遠出が容易にできるようになります。
ただペット連れの場合、そもそも飛行機に乗れるの?と気になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ペット連れでも飛行機に乗ることができれば、お出かけ先の幅が広がり、さらに楽しい時間を過ごせるでしょう。
そこで今回は、ペットと飛行機に搭乗する際に確認すべきポイントをチェックリストとしてご紹介していきます。
人間だけで乗る場合よりは確認事項が増えますが、ペットといつでもどこでも一緒に過ごす為にも要チェックです!
逆に確認を怠ってしまうと、搭乗までに時間がかかってしまったり、最悪の場合搭乗できない。なんてことも考えられますので、飛行機の搭乗は事前に詳細を確認しておくと安心ですよ!
今回は日本の航空会社大手「ANA(全日空)」での、主に国内線搭乗についての対応についてご紹介していきます。ペット搭乗の場合細かなルールも有りますので、あわせてご紹介していきます!
飛行機に搭乗する際のチェックリスト
今回は長距離の移動や、短時間での移動を叶えてくれる飛行機にペットを搭乗させるためのチェック項目をご紹介していきます!
<0,搭乗における注意点>
☑︎搭乗するペットの種類は搭乗可能か
☑︎ペットの健康状態は良好か
☑︎飛行中は貨物室での移動となるため、途中で面会できない
☑︎短頭犬種は搭乗できない時期がある
☑︎必要なワクチンは接種済みか
<1,搭乗前確認>
☑︎事前予約を行う
☑︎同意書の用意
☑︎ケージをレンタルする際は事前に予約
☑︎温度対策様の、保冷剤や毛布の用意
<2,搭乗当日>
☑︎ペットの健康状態は良好か
☑︎ペットお預かりカウンター(手荷物受託カウンター)にて預ける
☑︎ペット料金の支払い
☑︎首輪やハーネスは付けずにケージに入れる
☑︎おもちゃは入れない
☑︎事前にご飯やトイレを済ませておく
<3,到着後の受け取り>>
☑︎到着ロビーの荷物出口周辺で待機
☑︎到着後、ペットの体調に異変がないか確認する
搭乗前に事前に知っておきたい、ペット搭乗のルールから、予約、搭乗当日、到着までのチェックリストです。
ペットは人と違い、何か問題が発生しても自分で対処する音が難しいです。
そのため、事前に飼い主さんがしっかりと準備と確認を行うことで、安全に飛行機搭乗ができるわけですね!
ANAの場合、ペットの搭乗にあたって、分かりやす案内ページが設置されていますので、ペット搭乗前には一度下記から詳細をご確認ください。
次に、上記チェックリストについての詳細をご紹介していきます。
ペットと一緒に飛行機搭乗は可能?
そもそも「ペットと一緒に飛行機搭乗は可能なの?」と疑問に思う方も多くいらっしゃると思います。
ペットと一緒に飛行機に乗ることは可能です。
諸条件はありますが、基本的にはペットも飛行機に搭乗可能です。
ただしペットの種類によっては、搭乗できない種類もありますので、事前に航空会社ホームページにて確認することをおすすめします。
日本大手航空会社のANAの場合、下記種類のペットが搭乗可能です。
- 犬
- 猫
- 小鳥
- うさぎ
- ハムスター
その他のペットについては、随時確認が必要となりますので、事前に各航空会社にお問い合わせください。
また、犬の場合犬種によって搭乗できない種類もあるため、こちらも事前の確認が必要ですのでご注意くださいね!
飛行機搭乗の際の注意点
ペットと飛行機に乗れば、お出かけの候補が広がりますね。ですがペットの搭乗は通常とは異なりますので、事前に知っておくべき注意点がいくつかあります。
我が子が問題なく搭乗できるか、安心安全に搭乗できるか確認してくださいね!
●飛行機は日常と異なる移動手段
人間にとっても飛行機の搭乗は、電車やバスと異なる点が多く、慣れない方も多いですよね。
これは普段家の中で過ごすことが多いペットにとっては、より強く異変を感じます。いつもとは全く違う環境になるので、健康状態や性格を考慮する必要があるのです。
動物は、人間よりも周囲の環境変化を感じやすいとも言われていますので、より慎重に検討することが重要です。
少なからずペットにとってはストレスとなってしまうこともありますので、しっかりとケアしてあげましょう!
●ペットは貨物室での移動となる
ペットと一緒に搭乗はできますが、飼い主さんが乗る客室ではなく、ケージに入った状態で、貨物室での移動になります。
残念ながら、顔を見ながら移動することはできないということですね。
ANAの場合、客室と同じように温度や空調が整備された貨物室となるので、その点では安心です。ですが客室とは異なり外気温に影響される可能性があるので、移動時間と温度調節するためのケージへの設備を行いましょう。
- 夏場の移動は日中はではなく、早朝か夜間を選ぶ
- 夏場はケージに保冷剤や、クールシートなどを設置する
- 冬場はケージにカイロや毛布などを設置する
●預けてから到着までは会えない
ペットの搭乗は貨物室となるため、チェックインカウンターで預けると、その後は到着まで会えません。
ペットにとっても、飼い主さんにとっても寂しい時間となりますが、しばし我慢となります。
もし我が子が、飼い主さんと長時間離れていることが難しい場合、飛行機の利用を検討するか、事前に慣れさせておくのがよいでしょう!
また、飛行途中で会うことはできないので、ご飯やお水、お散歩などは事前に十分済ませておきましょう。
●短頭犬種は夏場の搭乗は控える
ANAの場合夏場(5月1日~10月31日)>まで、短頭犬種の搭乗はできません。
短頭犬種の指定は下記です。
- ブルドッグ(ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ)
- ボクサー
- シーズー
- テリア(ボストン・テリア、ブル・テリア)
- スパニエル(キングチャールズ・スパニエル、チベタン・スパニエル)
- ブリュッセル・グリフォン
- チャウチャウ
- パグ
- チン
- ペキニーズ
短頭犬種は暑さに弱いと言われていますよね。鼻が短いために温度調節が苦手とされているので、夏場にお出かけや旅行をする際には、飛行機以外の交通手段での移動がよいでしょう!
短頭種は鼻が短く口腔の面積が狭いため、唾液を気化して熱を逃すのが苦手です。このため、熱中症などへのリスクが他のワンちゃんと比べるとはるかに高くなります。
引用:公財日本動物愛護協会
飛行機搭乗の際は、ペットの性質や体質も踏まえて時期も検討してあげるとよいですね!
●搭乗できない条件
ほとんどのペットの場合、飛行機の搭乗は可能ですが、健康状態を考慮したうえでの搭乗が必要です。
ANAの場合、下記条件に該当するペットは当日の体調関係なく搭乗ができません。
- 妊娠中である
- 生後間もない(4ヶ月未満)
- 心臓や呼吸器系の持病がある
- 必要なワクチンを摂取していない
飛行機という、日常とは異なる環境で、健康体であっても搭乗中に体調不良や、変化が起こる可能性が高いので、もともと万全でない場合は搭乗を避けましょう。
もちろん、当日やその前から体調不良が続いている場合も飛行機の搭乗は避けるのが適切です。
飛行機にペットと搭乗する場合は、預けてから到着までペットの様子が見れない点を考えると、急な体調不良に対応ができません。
従って事前の体調管理や、日々のチェックは怠らないようにしましょうね。
飛行機に搭乗する際の手続き
ペットを連れて飛行機に搭乗する際には、通常の手続きに加えて、ペットを預ける手続きをする必要があります。
ANAの場合、事前に申し出る必要がありますので、搭乗前に確認しましょう。
●事前予約
ANAの場合、ウェブサイトから搭乗前日までペット搭乗の予約を行えます。
- 飼い主さん分の座席予約を完了させる
- 「予約完了」画面または「予約詳細」画面から「ペット事前予約」を選択
- 要事項を入力(代表者氏名、ペットの種類、ケージのサイズ)
- 同意事項確認後「登録する」で事前予約完了
ペットを入れるケージについては、使い慣れたものの持ち込みも可能ですが、貸し出しもあるので、ケージを持っていなくても安心ですよ。
また貸し出しケージであれば、飛行機搭乗の規定をクリアしていますので、これから用意するのであれば、貸し出し用のケージを借りてもよいかもしれませんね。
ケージをレンタルする際は、ペットの搭乗予約とは別に、電話などでお問い合わせください。
●同意書の用意
ペットの搭乗には、チェックインカウンターでの手続きの際に同意書を提出します。
当日までに、ウェブサイトから同意書を印刷し、内容確認のうえ、サインをして当日は持参します。
同意書の内容としては、ペットの基本情報や、健康状態チェック、飛行中の環境に関する注意事項が含まれますので、内容をしっかりと把握したうえでサインをしましょう。
●当日のチェックイン
ペットを預けるのは、飼い主さんがチェックを行うカウンターとは異なります。
ペットは、「ペットお預かりカウンター(手荷物受託カウンター)」にて手続きを行います。ケージに入った状態か、レンタルの際は申し出ましょう!
預けるタイミングで、ペット料金の支払いが必要ですので、こちらも事前に準備をしておくとよいです。
預ける際にはケージにノズル式の給水機と、ペットシートを取り付けましょう。
また、誤飲や事故を防ぐためにために、おもちゃやリードなどは入れず、お洋服などもなるべく着せない状態で預けます。
しっかりと安全な搭乗ができるよう確認を行なってくださいね!
ここで手続きが完了すると、ペットとはそのまま到着まで会うことができません。従って手続き前にご飯や、お散歩、おトイレなどは済ませましょう。
ペットは搭乗までの間、空調が完備された空港カウンター、または保管スペースにて預かってもらえますので安心ですね。
到着までは会うことができませんが、係の方が大切に管理してくれますので、しばらく寂しい思いも我慢しながら到着まで待ちましょう。
到着後のペットの受け取り
到着後飛行機を降りて到着ロビーに向かうことになります。
預け荷物が出てくる到着ロビーまでは係の方が連れてきてくれますので、それまでしばし待機しましょう。
もし飼い主さん自体は預け荷物がなく、手荷物だけで搭乗していたとしても、到着ロビーの荷物出口周辺での待機が必要です。
スムーズに安心して受け取るために、前もってケージに名前がわかるようにしておくとよいでしょう!
搭乗までの待機時間と、飛行時間ペットに会えなかった分、再開した際にはたくさん可愛がってあげてくださいね。
また、再開後はペットの体調に異変がないか、しっかりと確認を行います。もし少しでも異変に気づいたら、近くの空港職員に知らせ、空港の獣医に見てもらうか、早急に近くのペット病院へ向かいましょう。
到着後すぐに異変が起こらない可能性もあるので、搭乗当日は安静にし、数日間は様子を見ましょう。
ペット連れの場合の料金は?
飼い主さんの場合、座席を予約する際にセールや時期、時間帯によって価格が変動しますよね。ですがペットの搭乗は、時期や時間によって変化はありません。
飼い主さんの座席とセットでの販売などもありませんので、ペット分の料金は預ける際に直接支払います。
気になる料金は、ANAの場合、一部路線を除いてペットケージ1個あたり¥6,000となります。
2頭以上預ける場合はケージを分ける必要があり、ケージごとに料金が発生しますのでご注意くださいね。例えば2頭の場合、2ケージになりますので、料金は¥12,000となります。
料金はペットケージあたりとなりますので、種類やサイズも関係ありません。一律な点は事前に用意ができたり、旅行の費用として事前に把握してできるのも嬉しいですよね。
他の航空会社は重量などで料金が決まることもあるので、ペット料金については事前に搭乗する航空会社にて確認を行ってください。
ペット連れで国際線利用する際の注意点
国内線はペットの搭乗が可能ですが、国際線もペットの搭乗はできるのでしょうか?
“はい。国際線も搭乗可能です。”
国内線と同様、ANAの場合国際線もペットの搭乗は可能です。
しかし、国内線と国際線では通常の搭乗手続きも異なるように、ペット連れでの搭乗も国内線とは異なる点が増えます。
国内線と同じ点は、基本的には貨物室での移動となるため、移動中の面会ができない点です。
移住や長期間の滞在などで、ペットを国内に置いて行けない場合に国際線を利用することになると思いますが、確認事項が多くなりますので、事前に把握しておきましょう。
●フライト時間が長くなる場合がある
日本の北から南、北海道から沖縄まで直行便で約4時間で、場所により異なりますが長くても2,3時間ほどでしょう。
もちろん国際線でも近隣の国であれば、さほど変わらない時間で到着することができます。
しかし遠くなればなるほどフライト時間は長くなりますので、ペットの性質などによっては長距離の飛行機での移動は適さない場合があります。
人間でも長距離の飛行機移動は疲れてしまうものです。体の小さなペットであればより負担が大きくなることも考えられますので、長距離移動に慣れているかつ健康であることを確認してくださいね。
●目的国によってはペットの入国ができない
国内線であればペットを連れて入れない地域はありませんが、法律や検疫体制、ルールが異なる海外では、そもそもペットの入国ができない国もあります。
入国の可否は状況により異なる場合がありますので、出国先が決まるタイミングで、目的国でのペットの受け入れ態勢を事前に確認しましょう。
飼い主さんと同じ飛行機で入国できない場合であっても、航空貨物輸送としてペットだけを輸送してくれる場合もありますので、貨物代理店などに問い合わせてみましょう。
●必要書類は個人で用意する
ペットの入国には、各国が指定している必要書類を提出しなくてはなりません。このような書類は国内線では用意しないものになりますので、しっかりと把握することが大切です。
その国や地域によって法律や検疫体制、ルールが異なるため、必要書類も全く異なります。
この書類については、航空会社では用意がありませんので、事前に飼い主さん側で準備する必要があります。
必要書類の多くは輸出検疫証明書や健康証明書、輸入証明書などとなりますが、日本と目的国の検疫所や大使館に確認を行いましょう。
証明書の発行などには時間がかかることも予想されますので、日程に余裕を持って準備を進めることをおすすめします。
●ケージではなくコンテナ(檻)を用意する
国内線であればある程度頑丈なプラスチック製のケージで搭乗ができ、かつANAの場合貸し出しもありますが、国際線の場合は規定がより厳しくなります。
国内線でペットを搭乗させる場合、頑丈で硬い素材を使用したコンテナ(檻)が必要です。貸し出しも行っていませんので、飼い主さんで用意が必要です。
ペットを安全に長時間する為にも、材質や性能はしっかりしたものを選びましょう。
素材が柔らかかったり、衝撃に弱いケージ、布製のキャリーバッグなどは絶対に使用きませんのでご注意ください。
●その他注意点
国際線の場合、細かい注意点がたくさんありますので、下記項目もチェックしてくださいね。
- 飛行機1機に乗せられる数が決まっているので事前連絡が必須
- ネット予約は不可
- 国内線とペット料金が異なる(行先や区間によっても異なる)
国際線へのペットの搭乗は国内線よりも、確認事項や必要書類の種類が異なります。
また、出国先によってもルールが全く異なりますので、事前の準備が非常に大切です!安全な移動のためにも、もれのないよう搭乗予定の航空会社ホームページや、検疫所、大使館などで確認を行いましょう!
事前準備をしっかり行いペットと空の旅に出かけよう
今回は、移動手段として便利な飛行機にペットを搭乗させる場合のチェックリストをご紹介しました。
飛行機での移動が可能になることで、ペットとのおでかけの幅が広がり、さらに素敵な思い出を作れるでしょう!
しかし、飛行機搭乗には多くのルールと、確認事項があります。
これはペットが安全に搭乗するために大変重要ですので、しっかりとした事前準備と確認が大切です。
しっかりとした事前の準備で大切な家族であるペットと安心・安全な空の旅を過ごしましょう。
※掲載内容は2022年1月現在のものです。