加賀百万石の歴史が息づく金沢は、伝統的な町並みと現代的な風景が同居する魅力あふれる街です。四季折々に表情を変える風情あるスポットが点在し、犬と一緒に写真を撮るのにも最適なロケーションが豊富に揃っています。しかしながら、観光地としても有名で多くの人が訪れるため、犬連れでの撮影を楽しむ際には周囲への配慮や下準備が必要です。
本記事では、愛犬と一緒に金沢の街を巡り、素敵な写真を残すためのおすすめスポットや季節ごとの楽しみ方、そして撮影時のマナーや心得などを分かりやすくご紹介します。大切な愛犬との思い出づくりを金沢の特別な風景の中で堪能してみてはいかがでしょうか。
1.犬と写真を撮るときの基本ルールと注意点
1-1.リードは必ず装着
金沢市内の観光地や公園などの公共エリアでは、犬にリードをつけておくのが原則。いくら慣れている愛犬でも、ノーリードは他人とのトラブルや事故につながる可能性があります。撮影中も安全のためにリードは離さないようにしましょう。
1-2.排泄物の処理を徹底
どんな場所でも、犬の排泄物を放置する行為は絶対に避けるべきです。金沢は地元の方はもちろん、国内外から多くの観光客が訪れます。糞尿などのマナー違反は犬連れ全体のイメージを損なう原因にもなるため、糞袋やお掃除グッズを持参して適切に処理しましょう。
1-3.施設ごとのルール確認
金沢の観光施設や店舗によっては、犬同伴が制限されている場合があります。歴史的建造物や茶屋街などでは、屋内への犬の入場が禁止されるケースが多いです。また、カフェやレストランもテラス席のみOKなど、細かいルールがあるので、事前に公式サイトやSNSなどで調べておくと安心です。
1-4.愛犬のストレスを最小限に
写真撮影に夢中になりすぎて、愛犬が疲れているのに気づかない……なんてことがないように。金沢は風情を楽しむ街でもあり、ゆったりとした時間配分で散策しながら写真を撮るのがおすすめ。休憩スポットをこまめに見つけて水分補給を行い、犬の体調を随時チェックすることが大切です。
2.金沢で犬との写真撮影におすすめのスポット
2-1.兼六園周辺
◎ 兼六園外周
日本三名園の一つに数えられる兼六園は、敷地内への犬の入園は原則的に制限されている場合が多いです。ですが、兼六園の周囲には散歩道や公園があり、庭園の外観や緑を背景に撮影できる場所も存在。春の桜や秋の紅葉が彩る時期には、風情あふれる写真が期待できます。
また、兼六園から少し離れた場所には茶店やカフェが点在し、テラス席で犬同伴可能なところも。撮影の合間に休憩しながら、愛犬との時間をゆったり過ごせます。
◎ 金沢城公園(外周)
金沢城公園は広大な敷地に石垣や城門が残っており、歴史的な雰囲気を堪能できるエリア。公園内部では犬の同伴規定があるため、入場できるエリアを事前にチェック。城壁や立派な門を背景に写真を撮ると、金沢の歴史を感じられる一枚が撮れるでしょう。
2-2.ひがし茶屋街
茶屋街の石畳や格子戸の建物が続く「ひがし茶屋街」は、金沢らしさを象徴するフォトジェニックなスポット。江戸時代から続く趣のある街並みは、歩くだけでも心が踊ります。
しかし、観光客が非常に多く訪れる場所でもあるので、犬連れの場合は朝早い時間帯や平日など、比較的空いている時間を狙うのがおすすめ。犬が人混みに興奮して吠えたり、迷惑にならないように気を配りましょう。
さらに、茶屋街の多くの建物は私有地であり、お店や住居の場合もあるので、建物の前での撮影や立ち入りは最低限のマナーを守りつつ、周囲への配慮を忘れないように。
2-3.主計町茶屋街
ひがし茶屋街のすぐ近く、浅野川沿いにあるのが「主計町(かずえまち)茶屋街」。こちらも木造の茶屋が連なり、夜になるとまた違った幻想的な雰囲気を楽しめます。川沿いの道はそれほど広くないので、リードを短く持つなど、安全面に注意してください。
昼間は静かに散策できるため、比較的ゆったりと撮影が楽しめます。犬を抱っこするかカートに乗せるなどして、茶屋街独特のしっとりとした空気感を存分に味わいながら写真を撮ると良いでしょう。
2-4.近江町市場周辺
金沢の台所とも呼ばれる「近江町市場」は、新鮮な海産物や野菜が揃う賑やかなスポット。市場内は通路が狭く、大勢の人で混雑することが多いため、犬連れでの散策はやや難しいかもしれません。
ですが、市場の周辺には意外とテラス席のあるカフェや広めの通路があり、外観や市場の雰囲気をバックに写真を撮ることは可能。犬が苦手な人も多い場所なので、短時間でさっと撮影し、長居しないのが無難です。
2-5.金沢駅周辺
◎ 鼓門(つづみもん)
新幹線や在来線の金沢駅でひときわ目を引くのが、シンボル的存在である「鼓門」。伝統とモダンを融合したデザインが特徴で、写真を撮る観光客が多いスポットです。
駅前のロータリーや歩道も比較的広いですが、バスや車の往来も多いエリア。犬を連れていても写真は撮りやすいものの、車道には十分注意し、犬が走り出してしまわないように注意が必要です。
◎ 金沢フォーラス〜鼓門間
駅前には大型商業施設「金沢フォーラス」があり、その周辺も近代的なビル群と駅舎のコントラストが楽しめます。カフェのテラス席などで、犬連れOKの場所もあるかもしれません。駅に近いので、電車やバスで訪れる方にもアクセスがしやすいのがメリット。
3.季節ごとの撮影アイデア
3-1.春:桜と和の街並み
金沢の春は桜の名所が多く、兼六園や金沢城公園、浅野川沿いなど、多彩なスポットで桜を楽しめます。桜と茶屋街の組み合わせは、ほかの都市にはない独特の風情を醸し出し、愛犬との写真もまるで絵葉書のような一枚に。
ただし、桜シーズンは多くの観光客で溢れかえるため、早朝や平日を狙うことで、混雑を避けながらゆったりと撮影ができます。
3-2.夏:新緑と川辺
夏の金沢は湿度が高めで暑さが厳しい日もありますが、新緑が美しい季節でもあります。木陰のある公園や川沿いの散歩コースを選び、水分補給をこまめに行いながら愛犬と歩くのがおすすめ。
ひがし茶屋街や主計町茶屋街も、朝や夕方の涼しい時間帯を選べば快適に散策可能。犬が熱中症にならないように、アスファルトの熱さや日差しの強さを常にチェックしつつ撮影を行いましょう。
3-3.秋:紅葉と町家
秋になると、金沢城公園や兼六園の紅葉が始まり、茶屋街の町家とも相まって赤や黄のコントラストが映える絶景を楽しめます。犬連れの場合は多くの観光客が押し寄せる週末や祝日を避けて、平日や時間帯をずらすとスムーズに撮影ができるでしょう。
紅葉シーズンは日没が早いため、計画的に撮影スポットを回りたいところ。夕暮れの柔らかい光を背景に紅葉と愛犬を収めると、味わい深い写真が期待できます。
3-4.冬:雪化粧とライトアップ
金沢の冬は雪が降る日も多く、雪化粧した茶屋街や兼六園周辺はまるで白銀の世界。ライトアップが行われるスポットもあり、夜には幻想的な景観が楽しめます。ただし、足元が凍結して滑りやすいこともあるので、犬の足腰への負担が大きくならないように注意。
雪道では犬用の靴や保湿クリームを使うなど、寒さと怪我への対策が必要です。車を使う場合も雪道運転に慣れていないと危険が伴うので、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤを忘れずに。
4.撮影マナーとテクニック
4-1.愛犬の安全が最優先
ノーリードでの撮影は絶対に避け、撮影に集中しすぎてリードを離してしまうこともないようにしましょう。愛犬が疲れたり怖がったりしている様子を感じたら、無理せず休憩を挟み、撮影を中断する勇気も大切です。
4-2.周りの歩行者や住民に配慮
茶屋街や商店街など、観光客だけでなく地元の方が生活している場所があります。道路や建物の前を占有しての撮影や、他人の敷地に無断で入るなどは厳禁。声かけや立ち入り可否の確認を行うなど、トラブルを回避するための配慮をしましょう。
4-3.ローアングルと自然光を活用
愛犬の魅力を引き出すカメラアングルとしては、ローアングル(犬の目線、もしくはそれより低い位置から撮る)がおすすめ。背景に茶屋街の建物や紅葉、雪景色などを大きく入れると、愛犬が主役の印象的な一枚になります。
日中の自然光を活かす場合は、晴天だけでなく曇天でも柔らかい光が得られるため、犬の毛並みが美しく映ります。逆光になりすぎると犬の顔が暗くなってしまうので、露出補正などカメラの設定を調整してみてください。
4-4.人混みを避ける工夫
人気の観光地はどうしても人通りが多く、犬が苦手な方もいるため周囲への配慮が必要です。早朝や夕方、平日を狙うなどの工夫で、人混みを少しでも回避するとストレスが軽減されるはずです。落ち着いた環境のほうが、犬もリラックスして自然な表情を見せてくれます。
5.写真を形に残すアフターケア
5-1.アルバムやフォトブックにまとめる
撮った写真をスマホやPCに保存しておくだけでなく、アルバムやフォトブックにまとめると振り返る楽しみが増えます。季節ごとや旅行ごとに整理すれば、愛犬の成長記録や年間の思い出として残せるのが魅力。近年はオンラインサービスで簡単に高品質なフォトブックを作成できます。
5-2.SNSやブログで共有
インスタグラムやツイッターなどのSNSで写真を発信すれば、同じく犬連れで金沢を楽しんだユーザーと交流が生まれるかもしれません。ハッシュタグ「#犬と金沢」などを活用して投稿してみるのもおすすめ。ただし、他人が写っている写真はプライバシーに十分配慮してください。
5-3.プロカメラマンへの依頼
「家族全員で撮りたい」「特別な記念日にハイクオリティの写真を残したい」という方は、ペット撮影専門のプロカメラマンに依頼するのも一案。金沢にはロケーション撮影に対応しているカメラマンも増えつつあり、事前相談で希望のスポットや撮影イメージを伝えるとスムーズに進められます。仕上がりをフォトブックやキャンバスにして部屋に飾るのも素敵ですね。
6.まとめ
金沢の街は、歴史的建造物と自然が調和した独特の雰囲気を持ち、四季折々で全く異なる表情を見せてくれます。犬と一緒に写真を撮るなら、ひがし茶屋街や兼六園周辺、長町武家屋敷跡など、どこを切り取っても絵になるスポットばかり。
しかし、世界的にも注目される観光地であるがゆえに、どこも多くの観光客が訪れます。安全確保や周囲への配慮を忘れずに、リードや排泄物の処理など基本的なマナーを徹底しながら、愛犬がストレスを感じないように気を配りたいところ。しっかりと準備をしていけば、古都・金沢の風情を背景に、愛犬の可愛い表情をたくさん収められるはずです。
もし「記念日や家族旅行など、もう一段ハイクオリティの写真が欲しい!」という方がいれば、写真依頼の際には弊社に声をかけてみてください。 愛犬との大切な思い出を、金沢の美しい街並みとともに形に残してみましょう。