トイプードルの基本的な性格は、従順で甘えん坊な所が飼い主の心に癒しを与えてくれると思われがちですが、トイプードルは実際のところ警戒心が強く、なかなか人慣れが出来ない種類の犬であることを知っていましたでしょうか?
トイプードルはどんな犬なのか?
JKCの登録頭数ランキングで2008年以降ずっと一位を守り続けている大変人気の高い犬種です。プードルのサイズは、4つに分かれていますが、最も小さいトイタイプが一番人気です。現在は愛玩犬のイメージの強いトイプードルですが、祖先は仮で水鳥を回収する犬として活躍してきました。当時のプードルは泳ぎやすくするために、被毛を大胆に刈り上げられていました。しかし、すべての毛をカットされたわけではありません。なぜなら、全部の毛を刈ってしまうと対応が低下してしまうからです。胸部や管制部の毛を残したスタイルで狩りをしていました。今では可愛らしいルックスで人気のトイプードルですが、祖先は意外な活躍をしていたのです。
古くはヨーロッパ各地にいた犬ですが、正確な起源はわかっていません。諸説ある中でひとつ取り上げると、ドイツの水猟犬がフランスに持ち込まれ、そこで改良がおこなわれ現在の形へと進化したという説があります。とりわけ、貴族の愛玩犬として人気が出たことで小型化が進み18世紀になるとトイタイプが生まれたといわれています。
トイプードルはとっても頭がいい?
トイプードルは大変頭のいい犬種だということを知っていましたか。多くの犬種の中でもトップレベルの賢さを持っていると言われています。覚えが良く、飼い主に従順、飼い主の言うことをしっかりと守ります。興奮しやすい面や感覚が鋭すぎる点を除けば、初心者でも安心して飼うことのできる家庭犬と言えます。
トイプードルの警戒心:なぜ警戒心が強いと言われているのか?
トイプードルの性別は、単体ではなく毛色の違いからも性格に直結するのですが、特に毛色がホワイトで、皮膚病になりやすい個体は頭が良いのもあり、疑い深く慎重に動こうとしてしまうので、このタイプは警戒心が強くなります。
したがって、子犬の時からトイプードルを飼いたいと思っている方は、体が小さくて、毛色は赤かシルバーの個体を選びましょう。トイプードルは体が小さいほど、人に対しての依存心が強いと言われおり、育てやすいと思います。
一方で、体が大きい個体は自立心が強く出るので、毛色に関係なく飼い主への警戒心が強く出てしまう傾向があります。いわゆる無駄吠えなども、トイプードルにとっては警戒心の表れです。
トイプードルに限らず、犬全般に言えることは子犬の時は品種関係なく警戒心の塊という事です。ただ、飼い主さんのしつけ一つで警戒心の無いトイプードルになるでしょう。
それにより、運動もさせやすくなるので、育てやすい良い子になってくれます。トイプードルは小型犬の一種なので、運動はそんなにさせなくても良いと考える飼い主さんも多いと思いますが、実際は運動能力も長けており、活発な犬なのです。
したがって、毎日欠かさず時間を決めた状態で、散歩に出て思う存分走らせてあげましょう。それを怠ってしまうと、飼っているトイプードルの気持ちが落ちたり、うっぷんが溜まってしまったりして、わがままになってしまう可能性があります。
トイプードルの警戒心:警戒心と共に反抗期も存在する
トイプードルは生まれてから5か月を経過した頃合いから反抗期を迎えるそうです。そうなってしまうと飼い主に対して噛みつきをしてきたり、言いつけを守らなかったりしてしまいますので、注意が必要になります。
その理由としては、トイプードルのホルモンバランスに急激な変化が起こり、精神に支障をきたした状態になるのだとか。飼い主が対応できないと思っているなら、動物病院を受診し、トイプードルのホルモンバランスを調整してあげましょう。
それでも、反抗期と同じ状態が続くようならしつけを再度見直して、飼い主がリーダーであると再認識させましょう。また、その個体が成長しても警戒心が残っているなら早めに解消してあげる必要があります。
トイプードルにとっても警戒心を持ち続けることは精神的にもとても苦しいと思います。トイプードルが警戒心を表すのは、人に対する恐怖や神経質な性格からくるものです。なので、しっかりしたしつけと社会化を万全に行ってあげて下さい。
トイプードルの警戒心を和らげてあげることが出来れば、警戒からの吠え癖や接しにくさがなくなり、しつけと運動がしやすくなるでしょう。そこで、トイプードルが存分に満足するまで走らせてあげたり散歩させるなど、飼い主の決めた時間内で自由にさせてあげましょう。
これを行うことで散歩や遊び不足からくる、吠えまくりをさせることがなくなるでしょう。
トイプードルの警戒心:吠える理由と原因
トイプードルが吠えるようになるには2つの理由があり、
1つは警戒心や恐怖からのものと、もう1つは欲求不満が高まって訴えをしているというのが理由となります。
子犬の時は「警戒」で、しつけが順調である時の吠えは「欲求不満」と判断して良いでしょう。
したがって、犬が吠えていたら全てを無駄吠えと片付けずに、相手をしてあげたり、しつけてあげたりして吠える犬は「めんどくさい」ではなく、しっかりとコミュニケーションを取ってあげてください。そうすることで少しずつ改善していきます。
吠えるという行動が警戒からくるものなら、その対象や音などにも慣らすようにしましょう。それによって犬の方も安心して暮らすことが出来るのです。トイプードルはこのような対策を知って飼う方がしつけも楽に出来る犬種なのです。
しかし、トイプードルの性格の一つに「感覚鋭敏」というのもあるため、警戒心のみに意識を向けているだけでは対応しきれなくなってしまう場合もあります。まずは、その子の性格を知ってあげることが大切です。
トイプードルを飼う際の注意点
トイプードルはその見た目の可愛さから、ついつい衝動的に買ってしまう人やトイプードルはしつけがいらないと思っている人も多く居るかと思います。しかし、トイプードルはとても繊細な犬種だということです。
しっかりとトイプードルの性格や特徴を知った上で飼ってあげてください。トイプードルが飼いやすいという情報だけで簡単に選ばないようにしてあげて下さいね。
まとめ
今回でトイプードルの飼い方は難しいのではないかと感じた人も多いかもしれませんが、決してそうではありません。飼い主さんの愛情次第で、とても良い子に育ってくれる従順な犬種です。一般的な犬種よりも飼いやすい犬種だと言えます。また、トイプードルに限らず犬の吠え癖というのは基本飼い主への愛情表現と捉えて良いのではないでしょうか。諦めずに、どんどんと飼い主さんも愛情を伝えていってあげてください。