犬が口元を舐めてきて困るなんてことってありませんか?そもそも、犬が口元を舐めてくるのには理由があります。愛情表現であったり、確認のサインであったりなどいくつか理由があります。今回は、愛犬がなぜ口元を舐めてくるのかを詳しくご紹介したいと思います。
犬が人間の口元をなめる理由とは?
犬が口元を舐めるのは、子犬のような気持ちになっているからです。犬の祖先であるオオカミの子どもは、食べ物をねだるときに親の口元を舐める行為に及びます。犬は舐める行動によって、犬の親は自分の胃からある程度消化された物を吐き戻し与えようとします。飼い主から食べ物を与えられる今もこの習慣が残っていて、同じ行動を人間に対して取る場合があるのです。
とりわけ犬は大人になっても幼い部分を残しています。ですから、成犬になっても子犬のような気持ちで飼い主の口元を舐めるのです。またそれが儀式化されます。犬の儀式化とはある行動が進化の過程でコミュニケーション機能を持つことをいいます。それが犬にとって挨拶程度のものになったとも考えられています。
犬が口元をなめるのは飼い主への服従の証拠
犬がなめるのは、服従の気持ちのあらわれでもあります。犬が舐める行動は、犬の服従心や忠誠心のあらわれとも考えられてきましたが、実際のところはまだわかっていません。犬にとって口元は、衣類を着けた人間からにおいの情報を得られる唯一の場所です。初対面の人の口元をなめるときは、興奮しながら、口元の匂いからその人の情報を得ようとしているとも考えられます。飼い主の口元をなめるときは、相手が飼い主だと確認したり、様子を伺うケースもあります。
犬が口元を舐めるのは、心を許せる相手だから
怖いと感じる人間にはこうした口元を舐める行動をとらないため、ある意味では犬が舐めるのは「信頼の証」といえます。飼い主は信頼されて嬉しい一面もありますが、許したままにしないほうがいいでしょう。なぜなら、犬の苦手な人には脅威ですし、大型犬なら勢いあまって人を押し倒してしまうかもしれないからです。子どもやお年寄り、免疫の弱っている人の場合、犬の唾液を介して病気がうつることもあります。ですので、犬が舐める場合、しっかりとしたしつけを行う必要があるのです。
犬が口元を舐めるのを対処する方法とは
犬が口元を舐めるのは、ボーディーランゲージでダメだと伝えるアプローチが有効です。愛犬に「ダメ」と言って離れていくまでしかるようにしてください。他にも、もし愛犬がそれでもやめない場合は、犬が苦手とする例えば少し苦いリンゴのスプレーやレモンを肌につけて、舐めることを嫌がらせるアプローチもあります。これらを繰り返し行うことで、愛犬は口元を舐めることが減ると言われています。
犬が口元を舐める理由のまとめ
犬が口元を舐める時は、興奮状態にあります。尻尾を激しく振ったり高い鳴き声を出したり、興奮状態が高まると吠える傾向があります。興奮させないように、あまりしつこい場合は、口元を遠ざけてなめさせないようにしてください。
ちなみに、犬の舌はとてつもなく敏感。犬の味覚は舌の表面にある2000個近くのみらいとよばれるもので受容されます。中でも甘さにみらいが反応するため、犬は一般的に甘いものを好むのです。
犬が口元を舐める代表的な理由を5つまとめました。
- 犬が口元を舐める理由①:犬の服従のサイン。子犬が母犬の口元をなめる行為が転じ、親愛の情や服従、忠誠の気持ちをあらわす行動に。
- 犬が口元を舐める理由②:犬の挨拶のサイン。母犬の口元をなめる行動が儀式化され、単なる挨拶行動になっている可能性がある。
- 犬が口元を舐める理由③:誰かを確認している。初対面の人に興味と好意があり、口元のにおいからその人の情報を得るためになめる
- 犬が口元を舐める理由④:心配している。飼い主の状態を調べ変化がないか確認するために舐める
- 犬が口元を舐める理由⑤:飼い主さんを確認している。飼い主の口元をなめるときは、相手が飼い主だということを再確認異常がないかどうかを確認するためになめるケースもある。
終わりに
いかがでしたか。犬が口元を舐めるのは、犬にとって自然な行動です。飼い主さんだけでなく、周りの人にも大きな迷惑をかけてしまうこともあるので、犬が口元を舐めるのを対処するしつけを教える必要があります。犬は悪気はまったくないのでやり続けてしまいますので、しっかりとコミュニケーションを深めて改善してくださいね。