子犬とお出かけや旅行はいつから行ける?しっかり準備をして子犬と一緒に旅に出よう!
子犬をお家にお迎えして、いつから旅行に行けるのか楽しみにしている飼い主さんも多いのではないでしょうか。あらかじめお家で社会化トレーニングを行えば、旅行中のトラブルを防止でき、マナーを守って過ごすことができます。
愛犬との旅行は普段の生活とはまた違う、特別な思い出がつくれる時間です。 愛犬が新しい場所や人、犬との出会いを楽しいと思ってくれれば、家族との旅行の機会が増え、一緒にさまざまな経験や新しい世界を楽しめるようになるはずです。同時に、日常とは違うところへ出かけることで得られる体験が、子犬の心の成長をうながします。
子犬との旅行はいつから行けるのか、また初めてのお出かけや旅行での注意点や準備すべきものをご紹介します。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
1.「ワクチン接種を完了させる」
子犬を外に連れていくためには、ワクチン接種が完了していることが必須条件となります。動物病院でワクチン接種をしたら犬の体内で抗体が作られて、さまざまな病気に対する免疫ができていきます。
犬種によってもワクチンの接種ができる月齢は異なりますが、だいたい生後4~5ヶ月以降です。生後16週以降までに2〜4週間隔での追加接種を行う「3回接種」が推奨されています。ワクチン接種が完了していない子犬の場合、まだ抵抗力が弱く感染症にかかってしまう恐れがあるので、必ずワクチンを接種しなければなりません。
お出かけ先のドッグランや宿泊施設などで、各種予防注射接種済の証明が必要になる場合があります。ワクチン接種や狂犬病の予防注射の証明書を準備しておきましょう。また同時に、フィラリアの予防、ノミ・ダニ対策の薬もかかりつけの病院で処方してもらいましょう。
ワクチン接種が完了したからといって、ワクチン接種の直後にお出かけをするのは避けなければなりません。ワクチン接種後は子犬の免疫力が弱まっているので、体に負担がかかってしまいます。子犬の免疫が外出しても問題ないレベルになるためには、最後のワクチンを接種してから2〜3週間ほどが必要になります。そして安心してお散歩デビューをする事ができます。
焦りは禁物です。子犬の健康状態やタイミングを考慮しながら旅行の計画を進めましょう。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
2.「抱っこ散歩で社会性を養う」
子犬は、散歩を通じて家の外の様々な環境に慣らすことが大切です。しかし、ワクチンや狂犬病の接種が終了するまでは感染症にも気を付けなければなりません。ワクチンが終了するまでは直接地面を歩かせたり、他の犬と触れ合わせたりはせず、子犬を抱っこして散歩することをお勧めします。
また、ワクチン等の接種後であっても、最初の2~3回の外出は、子犬にとって刺激が強すぎるため興奮しすぎてしまう可能性があります。散歩自体の時間を短くしたり、散歩中の子犬の様子を見て抱っこをするなどして、静かに落ち着くための時間を与えます。ただし、興奮することを理由に、外に連れ出すことをやめてしまってはいけません。子犬をできるだけ多くの新しいものに出会わせなければ、成犬になったときに不安や恐怖に苦しむことになりかねないからです。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
3.「安全なエリアに出す」
自宅の庭のような、しっかりと見守ることができ小さく安全なエリアであれば、生まれたばかりの子犬でも、連れ出すことができます。自分で歩き回って、ママ犬の助けなしにトイレに行けるほど大きくなったら、トイレトレーニングのためにも外に連れ出し始めることができます。ただし、その場合もしっかり見守って、外出は短時間にとどめるべきです。
また、天候は、子犬を外に出しても安全かどうかを決める大きな要因です。子犬は、低温と高温にとても弱い存在です。幼い子犬やトイ種の子犬は、温度が氷点下の時や猛暑の時には外に出してはいけません。大型の子犬、とくにハスキーやセントバーナードのように寒冷気候に向いた品種の子犬は、寒い時にも排泄のために短時間なら外出させることもできますが、用を足したらすぐに室内に戻さなければなりません。
暑い時期の外出は短時間にとどめ、暑い日に見守らずに子犬を外に出しっぱなしにすることは決してしないようにして下さい。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
4.「トイレのしつけができてから」
お出かけ先で粗相をしないよう、旅行をする前にトイレのしつけを済ませることをおすすめします。トイレのしつけができていないまま旅行をすると、飼い主も愛犬もストレスが溜まってしまいます。愛犬との旅行を満喫するためにも、トイレのトレーニング十分に行う必要があります。
また、トイレのしつけをしっかりしていても、環境が変われば子犬はストレスを感じ、急に粗相をしてしまうことがあります。犬が粗相をしてしまうことには、何かしらの原因があります。旅先で愛犬が粗相をしてしまったらただ叱るのではなく、「なぜしてしまったのか」という原因を探ることも大切です。精神的なストレスを受けたり、体調を崩していたり、分離不安定になっていたりと、なぜ子犬が粗相をしてしまったのかよく観察して対処をしなければなりません。
また、カフェやホテルなどに入るときはマナーパンツやマナーベルトをつけておくと安心です。しかし、パンツやベルトを長い時間つけていると蒸れてしまったり、子犬がストレスを感じることもあるので注意が必要です。お出かけ先では、いつでもマナーパンツやマナーベルトを着けられるように持ち物に準備しておきましょう。
〈おしっこ、うんちはきちんと片付ける〉
散歩中のおしっこやうんちの処理は犬を飼う上での最低限のマナーです。自分の飼っている子犬の排泄物は、きちんと持ち帰るようにしましょう。専用のウンチ袋や、ウェットティッシュなどを用意しておくととても便利です。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
5.「社会化トレーニングを始めておく」
社会化トレーニングとは、犬が人間と暮らしていくために大切な訓練です。生後3ヶ月頃までの社会化期に新しく出会う人や動物、初めての場所や音、物に対して怖がったり興奮しすぎたりしないように、少しずつ慣らしていくことが重要です。
十分な訓練ができれば、旅行での慣れない環境や初めての人、他の犬にもパニックを起こさずに行動ができるようになります。愛犬と旅行にいつから行けるかは、この社会化トレーニング次第といっても過言ではありません。
好奇心旺盛で感情が柔軟な子犬の時期に、お出かけをたくさんしておけば、お出かけや旅行も日常のひとつになり、ストレスを受けにくくなります。体調に気を配り、子犬のペースに合わせながら、家族とたくさんの経験を積んでいくことが大切です。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
6.「体調管理をしっかり行う」
ワクチン接種やしつけなど、犬を旅行に連れていくための準備がいくら整っていても、当日に犬の体調が悪ければ日程の変更をする必要があります。子犬の時期は体調が変化しやすいので、しっかり様子を見てあげるようにします。
旅行直前はいつもと違う行動やストレスがかかることは避け、リラックスして過ごすことが大切です。旅行に向けてトリミングに連れていく、ペットフードを変えるなど、愛犬に負担となることはできる限り控えなければなりません。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
7.「乗り物酔いに注意する」
犬はもともと乗り物酔いしやすい動物です。さまざまな交通手段に慣れさせてあげることが大切です。車に乗って近所をドライブしたり、電車で一駅ずつ練習するなど、普段のお出かけで少しずつ乗り物に慣れさせることで、旅行中の子犬の負担が減ります。子犬の時期から、近場の日帰り旅行を始めてみるのもおすすめです。
もし乗り物酔いが酷いようなら、かかりつけの病院で酔い止め薬を処方してもらっておくと安心です。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
8.「旅行の時期や温度管理に注意」
子犬の時期は体温調節がうまくできないので、暑さや寒さに対応できず体調を崩してしまいがちです。夏の旅行は熱中症対策を、冬の旅行は寒さ対策をしっかり行うことが大切です。初めての旅行の場合は、愛犬が過ごしやすい時期を選ぶと良いでしょう。
お出かけに便利なクレートやキャリーバッグ内は、気温が高くなり空気もこもりがちです。涼しい時期でも熱中症に注意しなければなりません。クールマットなどの冷却グッズを活用したり、こまめに水分補給をさせるようにしてください。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
9.「ケージやリードに慣れさせる」
旅行中はクレートやキャリーバッグが子犬にとってセーフティーエリアとなり、ホテルなどの慣れない環境でも、リラックスして過ごすことができます。また、施設によっては犬の立ち入りにキャリー等の利用を条件としている場所も多くあります。旅行の間はクレートやキャリーバッグの中で過ごす時間が多くなるので、旅行前に慣れておく必要があります。普段からクレートやキャリーバッグを部屋に置いて、中で過ごすことに安心感を覚えさせると良いでしょう。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
10.「食事やおやつを小分けにして準備」
旅行先でできるだけストレスを軽減できるように、いつも食べているドッグフードやおやつを持参しましょう。夏でも日持ちするドライタイプなどがおすすめです。ドジッパー付き保存袋に一食分ずつ小分けにして持っていくと便利です。
また、慣れない旅先でフードをこぼしてしまうなど、食事が足りなくなってしまう事態にならないよう、1日分ほど多く用意しておくと安心です。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
11.「お気に入りのおもちゃやグッズを用意する」
初めての遠出となる旅行は、子犬にとって不安な場面にたくさん遭遇することになります。少しでも落ち着いて過ごせるように、普段お気に入りのおもちゃや家族のニオイが付いたブランケットなどを用意しておくことをオススメします。
クレートやキャリーバッグ、宿泊先のお部屋などで過ごす時間も、お気に入りのグッズがあれば子犬のストレスを軽減でき、リラックスして過ごすことができるでしょう。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
12.「トイレの準備」
旅先でも粗相のないよう、旅行前にトイレのしつけを行い排泄のコントロールができるようにしておくことは必須です。宿泊施設の部屋等、いつもと違う場所でもトイレができるようにトレーニングしておくことが大切です。
旅行にはトイレシートを用意しておきましょう。子犬が用を足しそな素振りを見せたとき、いつでも取り出せるようにしておきます。
旅行中は食事やトイレのタイミングが変わるため、いつもより粗相しやすいので注意が必要です。また粗相しては困る場所では、マナーパンツやマナーベルトを用意しておくととても便利です。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
13.「スケジュールを立てる」
旅行中に出会う可能性がある物や音に慣らしたり、さまざまな人や犬と会ったりすることが必要です。これらは旅行じゃなくても慣れてほしいものばかりです。普段の社会化トレーニングが、旅行のための基本となります。
社会化期は恐怖心より好奇心が上回っている貴重な時期です。将来的に愛犬との旅を楽しもうと考えるなら、この時期から負担のない範囲内でお出かけの経験を積んでおくと良いでしょう。
普段から子犬の体調に気を配り、お昼寝の時間もしっかり設けて、短いお出かけをたくさんすることで、子犬にとってお出かけが興奮を伴う特別なものではなく、日常起こり得ることのひとつになります。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
14.「誤飲(拾い食い)に注意」
好奇心旺盛な子犬は、始めて歩く外の世界のいろいろなものに興味を持ちます。人間の赤ちゃんと同じように、子犬も初めて見たものを口に入れて確認しようとします。そのため、飼い主さんは子犬の誤飲に注意しなければなりません。
・ 子犬から目を離さない
・リードは短く持ってすぐに対処できるようにする
・子犬が口に入れてしまいそうなものが落ちていたらそれを避けて通るようする
・ご褒美をあげながら飼い主を意識して歩くように促す
など、誤食しないように細心の注意を払ってください。
口に何かを咥えてしまった場合は、口元にご褒美を持っていき交換してみてください。決して慌てて大きな声を出したり、無理やり取り上げるようなことをしてはなりません。子犬はびっくりして余計に飲み込もうとしてしまいます。
もし子犬が散歩中に誤飲してしまった場合は、様子を見ることはせずに、必ずすぐに最寄りの動物病院で診察を受けましょう。
子犬とお出かけポイント15選!子犬が遊べる場所や遊び方
15.「生後3ヶ月までに散歩デビューする」
「子犬は生後3ヶ月くらいに散歩デビューしておくべき」と言われることがあります。
これには理由があって、生後4ヶ月を過ぎると、初めての出来事に慣れにくくなってくるからです。生後3ヶ月の期間を過ぎてから、初めて経験したことに嫌な思いや怖い思いをしてしまうと、成犬になっても恐怖心が強くなってしまうことも少なくありません。
生後3ヶ月以前から散歩デビューしていると、様々な刺激や状況に対して順応しやすくなります。
愛犬に心の傷を負わせないためにも、子犬の散歩デビューは3ヶ月目くらいまでに済ませておくと、その後の生活がスムーズになると言われています。
そうは言われても「ワクチン接種が完了してないとお散歩デビューができない!でもこのままだと3ヶ月を過ぎてしまう」ということはよくあります。このような場合は、子犬を抱っこして散歩してあげれば大丈夫です。抱っこして少し自宅の周辺をぶらぶらするだけでも様々な刺激を体感することができるので、ワクチン接種が完了し安定するまでは「抱っこ散歩」を楽しみましょう。
まとめ
子犬とお出かけできるタイミングや旅行を楽しむための注意点や事前に押さえておくべきことをご紹介しました。初めての旅行は心配事が多くなりがちですが、しっかり計画して準備を整えれば、子犬と一緒に旅行を満喫できます。子犬と一緒に外で過ごすことは、絆を深める素晴らしい機会にもなります。
外出や散歩は、きちんとしつけられて環境になじむことができる犬を育てる上での大きな要因です。しっかり期間を設けて準備をすれば、子犬は安全でかつ確実に、この大きくて広い世の中で生きて行く術を学んでくれるはずです。
ー旅犬の地位向上を目指してー
十分に社会化された犬は、見知らぬ場所でも落ち着いていられるものです。旅行中のカフェやホテルでマナー良く過ごす犬は、周囲の人に好印象を与えることでしょう。そんな犬が増えることで、愛犬と楽しめる施設がさらに充実するようにと願っています。