ペットと共に暮らすうえで、日々の「食」は健康を支える重要な要素です。特にドライフードやウェットフードといった市販のペットフードは、多くの飼い主にとって日常的に与える主食であり、選び方・与え方によって、ペットの健康や寿命に大きく関わってきます。
中でも「ペットフード1ヶ月分」をどう確保し、どんなポイントで選ぶか、というテーマは多くの飼い主が日々直面する現実的な課題です。
本記事では、
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ペットフードを1ヶ月分でどれくらい用意すべきか
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月ごとに必要なコストはどの程度か
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食事量・内容の目安は?
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健康的なフード選びのポイント
といった基本的な疑問を丁寧に解説していきます。
これからペットを飼おうとしている初心者の方から、もっと良い食生活を与えたいというベテラン飼い主まで、幅広い方にとって有益な情報になるよう、全3パート構成でお届けします。
①【基本知識編】
1. まず「1ヶ月分のフード量」はどのくらい?犬と猫の体重別早見表
ペットフードを1ヶ月分で用意するにあたって、まず知っておくべきは「どのくらいの量が必要か?」ということです。以下は、あくまで一般的なドライフードの目安です(成犬・成猫向けのデータを元に記載)。
体重 | 犬(成犬)|1日の量 | 犬(1ヶ月分) | 猫(成猫)|1日の量 | 猫(1ヶ月分) |
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2kg | 約60g | 約1.8kg | 約40g | 約1.2kg |
5kg | 約110g | 約3.3kg | 約50g | 約1.5kg |
10kg | 約180g | 約5.4kg | - | - |
20kg | 約300g | 約9kg | - | - |
これに加えて、食いつきが悪くなった際のトッピング用ウェットフードやおやつも別途用意しておくことが一般的です。
2. ペットフード1ヶ月分の「コスト感」はどれくらい?
ペットを飼ううえで、食費の予算は無視できないポイントです。
【犬・猫の月間フードコストの例】
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小型犬(3kg前後):
ドライフード1.5〜2kgで1,500〜3,000円程度
ウェットやおやつ込みで月3,000〜5,000円 -
中型犬(10〜15kg):
ドライフード5kgで5,000〜8,000円程度
月間合計で8,000〜12,000円が目安 -
猫(3〜5kg):
ドライフード1.5〜2kg+ウェット缶詰
月間で3,000〜6,000円程度
もちろん、無添加・ヒューマングレードなどプレミアムフードを選べばさらに価格は上がりますし、逆にコスパ重視であれば安価に抑えることも可能です。
3. フード選びに迷ったら「成分表示」と「原材料」を見よう
1ヶ月分をまとめて買う前に重要なのが、「本当にそのフードがあなたのペットに合っているか?」という視点です。以下のポイントを参考にしてみてください。
✅ チェックすべき項目
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主原料が動物性たんぱくかどうか:
最初に記載されている原材料が「チキン」「サーモン」など、動物性たんぱくであるかを確認しましょう。 -
無添加かどうか(保存料・着色料):
毎日食べるものだからこそ、合成添加物が少ないものが理想です。 -
栄養バランス(AAFCO基準など)を満たしているか:
特に総合栄養食の記載があるかを確認しましょう。
✅ 避けたい原料
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肉副産物(内容が不透明)
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BHA・BHTなどの合成保存料
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着色料(赤102など)
4. 「フードの切り替え」は1ヶ月単位がベスト?
健康管理や好みに応じて、フードを切り替えることはありますが、切り替える場合は急な変更はNGです。1ヶ月かけて段階的に混ぜながら徐々に移行するのが推奨されます。
【例:1ヶ月で切り替えるときのステップ】
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1週目:旧9:新1
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2週目:旧7:新3
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3週目:旧4:新6
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4週目:新100%
このタイミングで便の状態や食いつきを確認し、トラブルがあればすぐに調整するようにしましょう。
②【ブランド・保存・購入術編】
ペットフード1ヶ月分をどう確保する?おすすめブランドと保存方法・購入術を徹底解説
①パートでは、ペットフードの1ヶ月あたりの必要量やコスト、健康的なフード選びの基本を紹介しました。本パート②では、実際にどのブランドを選べば良いのか、1ヶ月分をどのように保存すれば良いか、そして賢く購入するためのコツを解説していきます。
1. 目的別おすすめペットフードブランド5選(犬・猫別)
✅ 【犬用】おすすめブランド
ブランド名 | 特徴 | 価格帯(1ヶ月分) |
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ナチュラルハーベスト | 低アレルゲン、無添加、高たんぱく | 約4,000~7,000円 |
ロイヤルカナン | 獣医師推奨、疾患別ラインあり | 約3,500~6,000円 |
オリジン | ヒューマングレード、動物性原料豊富 | 約6,000~10,000円 |
モグワン | グレインフリー、偏食犬向け | 約5,000~8,000円 |
ヒルズ プリスクリプションダイエット | 療法食、肥満・アレルギーケア | 約5,000~8,000円 |
✅ 【猫用】おすすめブランド
ブランド名 | 特徴 | 価格帯(1ヶ月分) |
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ピュリナ ワン | スーパーでも買える総合栄養食 | 約2,500~4,000円 |
ロイヤルカナン | 尿路ケア・毛玉ケアなど種類豊富 | 約3,500~6,000円 |
カナガンキャットフード | 高たんぱく・穀物不使用 | 約5,000~7,000円 |
ニュートロ ワイルドレシピ | 猫本来の食性に近い原料 | 約4,000~6,000円 |
ジウィピーク | エアドライ製法、食いつき◎ | 約7,000~12,000円 |
ブランドはペットの健康状態や好みによって選ぶべきですが、総合栄養食であることと、主原料が動物性たんぱく質であることが基本の判断基準です。
2. 1ヶ月分まとめ買い時の保存方法と注意点
せっかく1ヶ月分を買い置きしても、保存が悪いと酸化や湿気で品質が落ちてしまいます。以下のポイントを押さえておきましょう。
✅ 保存の基本ルール
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密閉できる保存容器に移し替える
開封後の袋のままでは湿気や虫が入りやすく、酸化も進みます。フード用の密閉容器(遮光タイプが理想)に入れ替えるのがおすすめです。 -
冷暗所で保存
直射日光や高温多湿を避け、風通しのよい室内に保管しましょう。特に夏場は注意が必要です。 -
小分けにして冷凍保存もOK
ウェットフードや開封後の大袋を長く保ちたい場合、小分けにして冷凍するという方法もあります。ただし、解凍は自然解凍が基本で、電子レンジはNG。
✅ 保存時のNG行動
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冷蔵庫に入れる(結露でカビや劣化の原因に)
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直射日光の当たる窓際に置く
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袋の口をクリップで止めただけで放置
3. 賢い購入術:定期便、まとめ買い、セール活用
毎月買いに行くのは手間ですし、うっかり切らしてしまうのも避けたいところ。以下のような購入方法を使うと便利でお得です。
✅ 定期便サービスの活用
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Amazon定期便:割引あり。数量・周期の変更も簡単。
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楽天の定期購入:ポイント還元率が高く、買い回り時にもお得。
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公式サイトの定期コース(モグワン・カナガンなど):初回割引やサンプル付きの特典が多い。
✅ 大容量パック or 2袋セットでコスパUP
中・大型犬など食べる量が多い場合は、大容量タイプ(5~7kg)を買って分割保存した方がコスパが良くなります。
✅ セール・キャンペーンを狙え
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ペットの日(11月1日)や季節の変わり目にセールが多く開催されます。
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ショップのLINE登録やメルマガ会員になると、クーポンがもらえることも。
4. 在庫管理のポイントと「買いすぎ」防止のコツ
1ヶ月分ちょうどの量を用意するには、**「使った量をざっくり記録しておく」**ことも大切です。
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毎月の開始日に新袋を開ける
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スマホのメモに「○月○日開封 → ○月○日終了」と記録
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残量を1週間前にチェックしておく
また、ポイント還元目当てで買いすぎると保存期限内に使い切れず無駄になることもあるため、「1ヶ月+1週間分」くらいの備蓄が理想です。
まとめ:1ヶ月単位で考える、ペットとのより良い暮らし
「ペットフード1ヶ月分をどう準備するか?」というテーマから始まった本記事ですが、本質的には「ペットとの1ヶ月の暮らし方」全体の最適化が重要です。
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✅ フードの量・質・保存方法を把握する
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✅ ケア用品や医療費も含めた月間生活費を見直す
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✅ 時間・体力・金銭面のバランスを1ヶ月単位で管理する
こうした積み重ねが、ペットにとっても飼い主にとっても、ストレスフリーで健康的な毎日へとつながります。